単年度の使い切り型予算をやめて、毎年一定額を積み立て、
その金利を運用することで、将来世代の負担を軽減するというものです。
杉並区の一般会計は1500億円です。その10%にあたる150億円を毎年積み立て、
年2%複利で運用できれば、現在の住民税総額550億円分を78年でためることができ、
住民税をゼロにできるとシュミレーションをしています。
しかし、本当に可能なのでしょうか。
数十年先の景気の動向は想定できませんし、この計画には物価の変動や金利の運用
というリスクが伴います。それはサブプライムローンの破綻をきっかけとする金融不安・不況
にも端的に表れています。
さらに、もっと重要な問題があります。
3月の予算委員会で明らかになった数値から、緊急な対策を要する課題が
山積みになっている現実があらためて浮き彫りになりました。
■保育園待機児童=90名
(数値に表れていない“隠れ待機児”も一定数存在すると考えられます。)
■特別養護老人ホーム待機者=1618名(今すぐ入所が必要なAランクの待機者=742名)
■生活保護受給者2542名(H10年)⇒5548名(H19年) 2倍に!!
■区営住宅待機者=平均倍率20倍(高いところで80倍!)
■後期高齢者医療制度(H20年4月〜)による保険料負担増
■障害者自立支援法(H18年4月〜)による負担増
■駐輪場・・・駐車場の不足
■コミュニティーバス(すぎ丸)を増やしたい!
■ 緑あふれる公園を増やしたい!
…などなど、対策が急がれる課題は数多くあり、それらは将来世代にわたって
避けられない重要な問題ばかりです。
逆に、後世のために蓄える⇒本来財政支出して事業を行うべきだったことが
行われない⇒行政サービスの水準が低くなる、ということになれば本末転倒です。
150億円を使えば相当なことが出来るといえます。
たとえば・・・
●保育園1つ増設するための建設費は約2〜3億円 運営費は約2億円
●特別養護老人ホームの増設には
中野警大跡地に建設予定の130床特養ホームの区の負担額=12.4億円。
都の助成金廃止分を考慮しても、1つ増設で約15〜20億円ほど。
●低所得者、いわゆるワーキングプアも増えています。
たとえば、民間の賃貸住宅の家賃助成などを行い、負担を軽減することも
検討する必要があると考えます。(新宿区では予算8億円をかけて行っています)
将来無税にしなくても、今から福祉や環境問題など必要な施策を行っていくことこそが、
将来世代の負担を軽くすることにもつながるのではないでしょうか。


