2008年06月17日

一般質問@性的マイノリティー

第2回定例会で一般質問しました。
ちょいと長いですが、読んでいただけるとうれすぃーです。


≪性的マイノリティーの方々への理解と支援について≫



ここ数年の間に、性的マイノリティーの方たちの存在をメディアが取り上げる機会が増えました。「ハートをつなごう」というNHK教育テレビの番組でも、ゲイ・レズビアン、性同一性障害特集を組んで放映しているのをご覧になった方もいらっしゃると思います。
性的マイノリティーとは、男と女という生物学的な二分律では分けることができない人たちのことをいいます。
最近話題になっている性同一性障害の方以外にも、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、など、性的指向が様々な方、生まれながらに男女の中間の体を持っている方もいます。現実に医療の現場では、性自認が中性や無性、それ以外の人も存在するといわれています。
WHO世界保健機構は、1990年5月17日に「性的指向は治療の対象ではない」つまり同性愛は、異性愛と同様、おおかた無意識に形成されるものとして扱うことを明言しています。
 
池田香代子さん著作のベストセラー『世界がもし100人の村だったら』という本には、「世界がもし100人の村だったら、90人が異性愛者で10人が同性愛者です」というくだりがあります。100人の村で10人が同性愛という数値が出ているということは、異性愛が絶対的なものであるということではないわけです。欧米の研究者の調査でも、約3%から10%はいると結果が出ており、日本でも少なくとも3〜4%はいるとされています。
私たちは日常の中で性的マイノリティーの方と出会っています。特別の人ではなく、私たちの
の親戚や友人、同僚かもしれません。しかし、その存在に気づいていないことが多いと思います。それは、こうした人々の存在をタブー視し、正しい知識を得ることがないために、差別や偏見が続いてきたからです。多くの当事者は本来の自分を隠し続けながら生活をしています。社会から求められる男性もしくは女性としての性役割を演じることは、とても苦しいことだと当事者たちは訴えています。
 
欧米では性的マイノリティーに関する調査が行われ、法整備も進んでいます。
EUでは、加盟国の条件として、「性的マイノリティーへの差別禁止法」を制定することとしています。法整備がなければ加算金も課されることになっています。
日本では、2003年に性同一性障害特例法が成立し、特定の要件を満たせば、戸籍の性別変更もできるようになりました。また、12月の人権週間で「より強調すべき事項」として性的マイノリティーが位置づけられていますが、依然として偏見や差別があり、理解は浸透していません。今年5月には、ジュネーヴで行われた国連人権理事会において、日本政府は「性的指向・性的自認を理由とする差別を撤廃するための措置を講じるよう」に勧告されています。日本政府はこの勧告を認め、先日の6月12日に正式に採択されました。

このような現状を踏まえてお尋ねします。
 
●本区では性的マイノリティーについてどのように認識し、人権週間では啓発活動などをどのように取り組んでいるのでしょうか。
 
京都大学の日高康晴研究員らが2005年に約6000人を対象に調査を実施しました。それによれば、同性愛や両性愛の男性の約半数が学校でいじめにあい、3人に2人が自殺を考え、14%が自殺未遂の経験があるという結果が出ています。
また、2007年12月に発表された岡山大学大学院の教授らによる調査では、性同一性障害の人で、自殺を考えたことのある人が68%。実際に5人に1人が自傷行為や自殺未遂を経験しているという事実が明らかになりました。
そこでお尋ねします。
 
● 性的マイノリティーに対する差別・偏見の実態把握と、これまでの区の方針について伺います。

多くの当事者は、家庭、学校、職場、地域などあらゆる生活の場において、様々な困難に直面しています。私の周囲にも性的マイノリティーの友人がいるので、色々な体験談を聞いています。
カミングアウトしたことで、親から「産まなきゃよかった」「気持ち悪い」などと言葉を投げつけられ勘当されたり、友人が離れていったりということは頻繁にあるようです。
当事者の方は誰にも相談できずに孤立していることが多く、親も自分の子どもをどう受け入れてよいものか分からずに深く悩んでいることがあります。
また、公共のトイレの利用に困ったり、病院や区民健診、書類の性別記載欄など、様々な場面で不自由さを抱えています。

たとえば、私たちが普段何気なく利用している公共トイレも、当事者の方たちにとっては悩みになっています。外見は男性で、自分では女性だと自覚している場合、女性のトイレに入れば不審者だと思われるかもしれないと気にして、男性のトイレを利用しなければならない。入る前に一瞬足が止まる。これが非常に苦痛に感じるそうです。最近では誰でもトイレが設置されている場所では、それを利用していると聞いていますが、私たちの意識していないところで、こうした思いを持たれる方がいるということ考えなければいけないと思います。
その方たちが、ありのままの自分を肯定することができなかったり、自己の存在の意味を見出せなくなるのは、社会に理解が浸透していないことによるものが大きいことは先ほども述べたとおりですが、自殺という結果を生まないためには、行政によるサポートも必要になってくるのではないかと感じています。

 
そこで質問です。
●性的マイノリティーに対する総合的な相談が可能な窓口が設置されているでしょうか。
私は友人から、ある自治体の窓口に相談をした際、対応できずたらい回しにされ、じろじろ見られたり、心の問題と言われ、傷ついたという話を聞きました。当事者の方たちは「知られる」ということに不安や警戒心をもっておられるので、公共の相談窓口に相談するのは勇気がいることです。安心して相談できる身近な相談窓口があるとすれば、広く区民に知らせる方法が検討されているか、お尋ねします。

また、
●性的マイノリティーの相談に的確に対応するためには、区の職員が正しい知識をもつことが必要となります。人権研修の中で、そういった取り組みが行われているのかお聞きします。
 
1997年、「府中青年の家裁判」では、同性愛の方々が東京都の施設を利用する際に、拒否されたという事件に対し、違憲違法の判決が下されました。この判決の中で、性的マイノリティーに対し「行政が無関心であったり、知識がないということは許されない」と強調されているということを申し添えておきます。
 
 次に教育の場での取り組みについても伺います。性的マイノリティーの存在が3〜4%という数字は、30人程度の学級に1人はいるということになります。
 
岡山大大学院が行った性同一性障害の約700人への調査結果によると、自分の性への違和感を自覚したのは、大半が小学生時代でした。また4人に1人が不登校を経験していました。そのことから、学校教育の中でも、性的マイノリティーとされる子どもたちが現実におられるということを前提とした指導等が必要だと思います。性的指向、性的違和感が多様であること、正しい情報を得ることで、子どもが安心して生活し学習に取り組めるよう配慮が必要と考え、お聞きします。
 
● 性的マイノリティーの実態に関する調査は行われているでしょうか。また、そのような児童がいた場合、どのように対応しているか伺います。
 
先ほど述べたとおり、性的マイノリティーの児童が不登校になっている場合があります。子どもの悩みを聞く全国の電話相談(チャイルドライン)でも、少なからず小学生からの性への違和感に関する相談があると聞いています。そこでお聞きします。
 
●いじめや不登校の背景の一つに、性的マイノリティー問題があると考えますが、養護教諭等の教職員やスクールカウンセラーに対する研修は行われているでしょうか。また、児童生徒に対する性的マイノリティーへの理解を促す教育は行われているか、お尋ねします。
 
「セクシャルマイノリティー支援全国ネットワーク」の実態調査でも、生の声が届いています。たとえば、友達との他愛のない会話の中で「ホモ、オカマ」という言葉で盛り上がる。あるいは教員がある歴史上の人物を「〜はホモだ」といって悪いイメージを受け付ける。「人間としておかしい」「常識がない」「ああいう風になるな」と言われた…など、心ない言動で傷ついている子どもの頃の体験が多数寄せられています。

本区では
● いじめや不登校の解消に向け、昨年度からスクールソーシャルワーカーを配置し、機能させていると理解していますが、スクールソーシャルワーカーに性的マイノリティーを支援する機能はあるでしょうか。
 
さらに、家族への理解を広げるためにも、
児童相談所などに設置してある子どもの虐待防止パンフレット等に、子どもの性的違和感や性的指向について言及することも検討していただきたいと要望いたします。
 
個々の人が他者の性の多様性を受容し、さまざまな性アイデンティティの人々とも共存できる社会をつくるために、区政としてご理解と取り組みをお願いして、区政一般に関する質問を終わります。
前向きな答弁をよろしくお願いいたします。
 


【答弁の概略】

 区長室長:あらゆる差別・偏見に対足、あってはならないことと区では考えている。
そのため、人権週間の際に、区広報に特集記事の掲載、本庁舎ロビーにおける人物パネル展の開催などにより、人権問題への普及啓発を図っているところ。また、人権擁護委員による人権相談を行っている。

性的マイノリティーの差別・偏見の実態把握については、具体的に実施しているものではないが、区政相談課・保健所・男女平等推進センターなどに問い合わせがあれば状況を聞いていきたい。総合的な相談可能な窓口設置についてはその都度適切な窓口を案内する必要があろうかと考える。
 人権研修については、性的マイノリティーも含めたさまざまな人権課題についての研修を実施しているところ。

済美教育センター所長:学校における実態調査はおこなっていない。性的マイノリティーの児童生徒の対応に限らず、差別や偏見を持つことなく、互いの人格を尊重するよう指導している。
教職員に対する人権研修において、性的マイノリティーが人権課題の一つであることを指導しているが、このことのみを取り上げた研修は設定していない。児童生徒に対しては、あらゆる教育活動を通して、一人ひとりが尊重される望ましい人間関係の育成に一層努めていく。
スクールソーシャルワーカーは、この問題に関しても必要に応じて役割を果たしていく。

【すぐろ再質問】
人権問題の一つとして研修をしているとのことだが、具体的にどのくらいの時間をかけて
どのような研修をしているのか。
人権週間での取り組みも具体的に示してほしい。
知らないことが問題を生んでいる。まずは啓発も含めて区政から取り組んでほしい。
スクールカウンセラー、ソーシャルワーカー、児童相談所などの直接関係する人へ
の研修を行ってほしい。
また、当事者の生の声を聞くために、インターネットなどでアンケートを行ってはいかがか。

【答弁】

区長室長:これまで相談がなかったので、今後あったら話を聞いた上で
それに見合った研修体制等についても考えてまいりたい。
そうした状況なので、人権パネル展でもそれ相応。

済美教育センター所長:教職員への研修の中身として実施しているところ。???
スクールカウンセラー、ソーシャルワーカーはそれぞれの専門で
研修を受けている。???


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答弁の中で、「これまで相談がなかった」とありますが、
相談がないのは、相談できる体制がないからです。
それは、私の友人たち(当事者)が言っています。
こちらに、理解と正しい知識がなければ、怖くて相談できません。
そのことをぜひわかっていただきたいと思っています。

それから、最後の所長の答弁は真偽のほどは不明です。
最初の答弁では、「研修をしていない」と言いながら
再質問の答弁では「研修を行っている」と答えているので???です。
ただ今、問い合わせ中ですので、もうしばらくお待ちください。

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今回は取り上げませんでしたが、区営住宅のことや、健康診断のこと、性別記載欄のことなど
区政に関わる問題はいろいろあります。
今後も少しずつでも進展するよう、議会で取り上げていきたいと思っていますので
当事者のみなさん、引き続きご意見を寄せてくださいね☆
一緒に考えていきましょ〜!
posted by すぐろ at 00:00| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 日々是好日 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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